AKIKOAOKIが2023年秋冬コレクションを発表した。テーマは"Maria"
デザイナー青木明子はカトリックの女子校に長く通ったことから、聖母マリアが他の人よりも身近な存在に感じており、今回テーマとしたマリアも宗教的な象徴としてよりも、あくまで1人の女性として表現することを試みた。
救いであり、母であり、慰めであり、戦士でもある。
そんな抽象的なマリアという質感をスーチング、ミリタリー、ヒストリカルコスチューム、ストリート、スポーツウェアなど過去から現在に通じる装いに組み込んだのが、今回のコレクション。
例えば、社会の記号としてのユニフォーム、ジャケットのディテールを切り取ったパーツを、まるでマフラーのようにアクセサリーと して身体に絡めてみる。それらを受け止める母体のドレスは、古着のグラフィックTシャツを用いて制作したリメイク。 例えば、トレンチコートのシェイプからdeconstructし、更にreconstructionしたドレスは、女性の身体の誇張や主張をする訳では なく、動的な布の動きと身体との関係性を構築していく。
また、シューズはThree Treasuresとの協業として、AKIKOAOKIのオンラインで発表した最新作の「Aerial Garden」をショーピースとして進化させている。
「いつだって、私たちが生きる、誰もがよく知るこの現実を少しズラしたその先にこそ、未だ見ぬ新しい世界があると信じている。 」とデザイナー青木明子はいう。
ただ、ファンタジーを見せるのではなく、女性の服としてのリアリティーが存在することがAKIKOAOKIが多くの女性から支持される理由だ。
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