top of page

KAMIYA 2025年春夏コレクション

KAMIYAが2025年春夏コレクションを発表した。

テーマは「Mannish Boy」


携帯やSNSにより常に監視状態にある現代の若者は、自身の発信での「過ち・躓き」に怯えているが、元来社会に異論を唱えてきたのが若者であるならば、そんな若者を未熟者として愛し、「男としてのかっこよさ」を教えることもまた先人たちの役目なのではないか。


そう考えるデザイナー神谷康司が今回テーマとした「Mannish Boy」は、アメリカのミュージシャン、Muddy Watersが1955年に発表した楽曲。音楽の素晴らしさもさる事ながら

歌詞の中で「I am a man(俺は男だ)」というワードが幾度と登場し存在感を放っている。まるで己を奮い立たせている気持ちを内包しているとも取れる言葉は、時を超えて、現代社会に異論なく従順する若者へ「男たるもの」を教えうける歌のようだ。


コレクションでは、レザーライダースジャケットとヒッピーデニムを高解像度でスキャニングした、トロンプ・ルイユに加え、ワイヤーで歪みやうねりを形にしたデニムアイテムが、未熟者ならではの愛らしいエラーを覗かせている。テーラードジャケットにあしらったアゲハ蝶は神谷家に伝わる家紋がモチーフ。先祖代々を背中で感じ「男たるものの責任」と鼓舞しながら社会で生きていく性(サガ)を込めた。


今季はKAMIYAが考える男の哲学、かっこよさを迷える若者に向けたコレクションである。




Comments


bottom of page